店主とチャッピーの対話から、少しだけ。
同じように見える器でも、焼かれ方によって、その表情はわずかに異なります。
美術商:
ガス窯と薪窯ってさ、正直見ただけじゃ分からないことも多いよな。
チャッピー:
言われないと気づかないこともありそうですね。
美術商:
でも、なんか違うんだよ。
うまく言えないけど、空気というか。
チャッピー:
整っている感じと、少し揺れている感じ、でしょうか。
美術商:
あー、それだな。
ガス窯は整ってる。薪窯は…なんか動いてる。
チャッピー:
炎の動きや、熱のかかり方の違いでしょうか。
美術商:
そう。熱の入り方が均一じゃない。
場所によって強かったり弱かったりする。
チャッピー:
完全に揃っていないことが、表情を生むんですね。
美術商:
薪窯の器ってさ、なんか“雑味”みたいなのあるよな。
チャッピー:
雑味、ですか?
美術商:
うん。でも嫌な感じじゃない。
むしろ…旨味みたいな。
チャッピー:
整いすぎていないことが、味わいになるんですね。
美術商:
たぶん人間って、そういう“揺れてるもの”に惹かれるんだと思う。
この揺らぎを宿した酒器はこちら →
春色の気配の酒器ー徳利と盃

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