ミノワタカハル展 終了のご挨拶

このたびは「ミノワタカハル展」にお越しいただき、誠にありがとうございました。

会期中は、想像を超える多くのお客様にご来店いただき、心より御礼申し上げます。
ぐい呑は早々に完売し、壺や花入も多くの方にじっくりとご覧いただくことができました。作品一つひとつと丁寧に向き合ってくださるお客様の姿に、作家も大きな励みをいただいたようです。

弊社での初個展という節目の展示でしたが、ミノワタカハルの作品世界に触れていただけたこと、大変嬉しく思います。
また次の機会に、皆さまと作品を通してお会いできることを楽しみにしております。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

こんばんは

 本日も大勢のお客様、ご来店いただき誠にありがとうございました。とうしん陶芸美術館の講演会は、明日11日の間違いでした。訂正してお詫び申し上げます。
明日は、弊社休業日です。皆様お間違えのないようよろしくお願いいたします。

白楽秞片口 売約ずみ

明日は、とうしん美濃陶芸美術館

 こんばんは。
本日もたくさんのお客様にご来店いただき、誠にありがとうございました。

おかげさまで、ぐい呑はすべて完売いたしました。心より感謝申し上げます。

今回のミノワタカハル展では、作家自身が特にこだわった「壺」の形状と存在感を、ぜひじっくりとご覧いただければと思います。
一点一点、手捻りで生まれたかたちは、どこか儚さを宿しながらも、静かに力強さを放っています。
釉薬の滲みや焼き跡が重なり合う質感も、実際に近くで見ることで新たな発見があるかもしれません。

どうぞごゆっくり、壺の静かな佇まいに触れていただけましたら幸いです。

明日、先生はーとうしん美濃陶芸美術館ーで開催中の NEXT2025 の特別講座午前10時半ー11時半に行かれるため在廊ございませんが、夕方頃少し在廊していただけると思います。 よろしくお願いいたします。

– そっと在るものをかたちに -        ミノワタカハル個展直前インタビュー

Q1. 初個展となる今回、もし展示に込めたテーマや思いがあれば教えてください。

 今回は、低温で焼成した壺を中心に展示しています。茶陶のものを製作するのは初めてですが、力強さを持ちながらどこか品のある作品に仕上がるよう、意識しまし た。低温で焼成することは美しさや物語が残っていると感じています。美しさを丁寧にすくい上げ、もう一度火を通すことで、今の自分の視点で再構成してみたいと思いました。

Q2. ご自身の作品を通して、お客様にどんなことを感じていただけたら嬉しいですか?

 器は、ただ使う道具ではなく、空間や記憶と深く結びついている存在だと思っています。壺や茶碗は今もどこかで静かに人の暮らしに寄り添い続けていて、その役割は決して終わっていない。そうした“続いていくもの”の気配を、作品を通して感じていただけたら嬉しいです。

Q3. 制作において、特に大切にされている“こだわり”はありますか?

 “きれいに整えること”よりも、“自然に残ったもの”を大切にしています。表面に現れる小さなズレや歪み、火の跡やかすれなど、思いがけず現れたものの中に、土や時間との対話が表れると感じています。焼き直すという行為も、そうした痕跡を新しいかたちとして受け入れる手段のひとつです。

Q4. 壺のかたちはすべて手捻りで作られていると伺いました。その際に意識されて いることは?

 手捻りは、自分の手の動きが直接かたちに現れる技法です。リズムや呼吸のような ものがそのまま器のラインに出るので、あえて左右対称にせず、どこか揺らぎのあ るかたちを意識しています。まるで時間をかけてできあがっていくような、穏やか な存在になればと思いながら作っています。

Q5. 作品の質感からは、時間の経過や、少し朽ちたような儚さが伝わってきます。 こうした表現にはどんな想いがありますか?

 完璧なものや新しさだけではない、“低温で焼かれた土”に惹かれるところがあります。少し欠けていたり、表面が擦れていたりすることで、その背景にある時間や記憶が見えてくるような気がします。そうした、静かに風化していくような表現を大切にしています。

Q6. 現代的な表現でありながら、日本の“わびさび”のような空気も感じます。それ は意識されていますか?

特別に意識しているわけではありませんが、自分の中に自然と染みついている感覚かもしれません。完璧でないもの、静けさや余白に魅力を感じることは、日本人誰しもが感じるものではないでしょうか。育ってきた環境で無理に飾らず、そっと在るものを大事にしたいと思っています。

Q7. もし作品がお客様の空間に置かれたとしたら、どんな景色や空気感を生み出してほしいと思いますか?

 ふと視線がとまるような、静かだけれど確かな存在感を持った景色が生まれたらと 思います。壺は空間の雰囲気を変えるような重さを持ち、茶碗や酒器は手に取るたびに、その人の時間にそっと寄り添ってもらえてら嬉しいです。